先日、ブログで、無印の家具との相性について書きました。
→つくらないことで、暮らしが広がる。「aisuの家 」と「無印良品」
動かせて、組み替えられて、暮らしの変化に寄り添ってくれる無印の家具たち。
だけど一方で、動かせない家具=造作家具にも、やっぱり魅力があります。
暮らしをつくろう。大切な人との時間を豊かに。
4代目の新野恵一(にいのけいいち)です。
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家具職人がつくる家具と、大工がつくる家具は、ちがう。
家具職人がつくる家具は、まるで作品のように美しく、
木目の揃った面材や、繊細なディテール、職人技の光る納まりが魅力。
家具そのものを主役にしたいときには、ぴったりの選択。
でも、入政建築の大工が建築とともにつくる家具は、少しちがいます。

大工がつくる家具は、「建物の一部」
入政建築では、現場の大工がそのまま家具もつくります。
家具職人のような専用の道具や銘木は使いません。
よく使うのは、いりまさの建物でよく使う素材。
- 天竜杉
- シナランバーコア
- 積層材(タモや、バーチ)
- 構造用合板(国産針葉樹)
高級素材ではありませんが、強くて加工しやすい建築材料。
これらを使いながら、現場で実寸を測り、その場に合わせて調整しながら仕上げます。
塗装には自然由来の塗料を使用しており、身体にやさしく、子どもが使っても安心です。

大工がつくるので、大工がつくれるように、加工方法も検討します。(設計作業も大工と連携しておこなっています。)
また、建物と同じ大工や素材でつくっているので、使用しながら味がでてきます。
言い換えれば、建物と共に育っていくようなもの。

無印の家具もいい。造作家具もいい。
無印良品の家具は、動かせるという大きな魅力があります。
み替えや模様替えにも柔軟に対応でき、汎用性は抜群!
一方、造作家具は、建物と一緒に育っていく家具。
だからこそ、動かなくていい安心感や、暮らしの一部のような存在になります。
どちらが良い・悪いではありません。
予算と相談しながら、うまく使い分ける。
その選択が「自分たちらしい暮らし方」になると思います。