大人4人という家族構成。10年、20年先を考えると、大きな家は持て余してしまう。小さな家、平屋がいいと思いました。
「小さな家を建ててくれる会社はあるのかと不安になったこともありましたが、社長のプランは他社で出してもらったプランと全然違いました。この家に住みたいと思いました。」
設計より
Mさんの家の計画にあたっては、家族構成が一般的な子育て世代とは少し違っていましたので、プライバシーが完全に守られる個室があって、そこから出て行った所にどれだけ豊かな場所を作れるかということを第一に考えました。これを上手い具合に成立させることに注力しました。家造りでは、機能や性能はもちろんですが、住みやすいこと、心地良いと感じられることが一番大切だと考えています。
この家の大きく開いた南西の一角、そこにとてもいい場所が出来上がりました。いつか外にデッキをつなげれば、リビングから床が連続し、更に開放感が増して豊かな空間になるでしょう。このリビングには吹き抜けの食堂や天井を低く抑えた小上がりの畳コーナー、そして付かず離れずが絶妙なキッチンがあります。コンパクトな空間に暮らしが凝縮されているといった感じになっています。
もうひとつの見どころは、洗濯動線の良さです。洗って外干しの動作が最短距離で出来ます。雨の日でも濡れない屋根付きの干場は、風呂上がりの夕涼みにも良いところです。
家全体を見渡すとまだまだ緑少ない殺風景な外構ですが、庭いじりが好きなお父さんの手で、やがて緑いっぱいになることでしょう。こげ茶色の外壁には緑が良く映えますからきっと素敵な家になります。
10年、20年、30年先を見据えて「小さな家」を選択したMさんご家族。私も、この仕事をさせていただき、「小さな家」は、やはりいいなぁという気持ちが増しました。素敵に豊かに暮らしていただけることを期待しています。