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4代目の新野恵一(にいのけいいち)です。
先日、リフォーム計画を図面化するために、現場調査を行いにいきました。
天井裏に、大きな梁がびっしり。
築70年ほどの家。
基礎はなく、石場建ての家。
大工の力がすごすぎて、圧倒されます。
この時代は、近くの山から材料をとってきて加工していた時代。
今では考えられない工法に驚くことばかり。
天井裏にも、明りとりの窓があり、昼間は電気がなくても十分明るい。
「石場建て」というのは、石の上に柱をたてる、基礎を作らないで建物を建てる方法を指します。
この方法は、古くから存在していた建築方法の一つで、土地が柔らかい場所や地震が多い地域でも、基礎がなくても建物を建てることができるという利点がありました。
しかしながら、基礎がない石場建てにはいくつかの問題があります。まず、地震に弱いという点が挙げられます。基礎がないため、地震が起きた場合に建物が崩壊する可能性が高くなります。また、地盤が軟弱な場所で建物を建てた場合、建物が沈下したり歪んだりすることがあります。
また、基礎がないため、建物の耐久性や耐震性が低下することがあります。基礎がないと建物全体の強度が低くなるため、建物自体の寿命が短くなる可能性が高くなります。また、基礎がないため、建物が倒壊した場合の被害が大きくなることがあります。
以上のように、基礎がない石場建ては、地震や地盤の軟弱な場所で建物を建てることができるという利点はあるものの、建物の耐久性や耐震性に問題があるため、現代では安全性を考慮して基礎をしっかりと作って建物を建てることが一般的です。
というのが、「今の家」の考え方です。
そんなリスクも伝え、打ち合わせを重ねてきました。
結果的に、耐震補強という概念を成立させると、予算がかかりすぎる。
今ある建物を生かして、温熱環境を一部改善して、住みやすい住環境をつくる。ということで合意。
この家を、再生させる喜びや、工務店といての責任を感じながら、進めていきます。