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びおソーラーの実力。温熱性能は、断熱性能だけでは語れません。

2024.06.21

先日、株式会社カメプラン一級建築士事務所の大出さんの自宅に伺い、いろいろヒントを得てきました。

オフグリッドな家から学ぶ。

ヒントだけじゃものたりない。

ということで、勉強会を開催しました。

暮らしをつくろう。大切な人との時間を豊かに。

4代目の新野恵一(にいのけいいち)です。

(*タグで絞り込み→「4代目」を選択すれば、ブログがのぞけます。)

びおソーラーをつくった、サンシャインラボの松原さんと株式会社カメプラン一級建築士事務所の大出さん交えて、温熱の勉強会を開催。(なぜか、カタリストの佐塚さんも同席!佐塚さんのブログにもご紹介していただいています。→性能コンサルティングに勝手にお邪魔する

温熱性能は、断熱性能だけでは語れません。

自然の力を最大限生かした環境をいかに作り出し、快適な環境をつくれるのか。そこが肝。

断熱は、要素の一つではありますが、、

日射取得、日射遮蔽、太陽熱、風をうまく使って室内環境を快適にできるか。

そのためには、なるべく設備から切り離した家をつくるのが、最良だと感じています。

設備に囲まれた家が、すごく多いし、違和感を感じます。(第一種換気や、全館エアコンの家など)

僕たちは、建築屋なので、設備をいれて付加価値をつけて高単価な商品を販売すれば利益があがります。それは果たして、20~30年後考えたときに、価値として残るか?

その設備を維持するためのコストもかかるし、その設備が世の中から無くなっていれば、メンテナンスも不可能になってしまうでしょう。

はたしてそれは、サスティナブルか?子どもたちが家を引き継いで使うときに、喜んでくれるか?

自然エネルギーを最大限活用でき、設備に極力頼らない家であれば、維持管理も楽だし、次の世代も使いやすい家になります。

びおソーラーは、太陽熱を活用する設備ですが、非常にシンプル。部材も汎用品を活用しているので、万が一壊れても、修復がイージーです。

そんなことで、ぼくたちのaisuの家では、びおソーラーを標準としています。

今回の勉強会では、このびおソーラーの影響を考慮した断熱性能を考える会でした。

これが、すごく大変。

太陽熱を利用しないで評価するほうが、計算的も楽だし、エネルギー消費量もシミュレーションしやすい。

びおソーラーを活用したシミュレーションも、非定常計算をしていかなければならないので、むずかしい模様・・・。(だから、こういう話って世の中になかなかでていない・・・・)

ということで、びおソーラーがついているSukura-3の実測をもとに、びおソーラーの実力をひもといていくことに。

松原さんは、2023年10月から、僕の家(Sukura-3)の室温・湿気の実測を行ってくれています。

窓も大きく、風も抜ける、コンパクトな家。

この家に暮らしていて、僕たち家族は、非常に快適な暮らしを送っています。(完全主観)

ちなみに、この家の断熱性能レベルは、UA値=0.6程度(断熱等級5)です。

2023年11月20日~11月22日

aisuroomは、びおソーラーが入っていない場所。

aisuroomと、1階2階ロフト(びおソーラーがはいっている建物)の温度は、5°程度違う。

この時期は、朝5時ごろから、暖房を予約運転してたみたい。

(暮らしぶりが丸裸で、ちょっとはずかしい・・・)

1階の室温は、20°いくか、いかないかの間で暖房をいれています。

(新野家は、20°が、エアコン入れる目安の温度ですね?!って、松原さんの鋭い推理力に脱帽。)

2024年1月1日~1月3日

この日は、不在でした。(奥さん実家に帰ってた。)3日の夕方から暖房をつけてる痕跡が。

そうだ。3日の夕方に帰ってきたわ。

不在ということは、生活熱もない、この建物のポテンシャルがわかるデータ。

その状態でも、aisuroomとの温度さが5°程度違っています。

2024年1月23日~1月24日

aisuroomも、Sukura-3もどちらも暖房していた日のデータです。

aisuroomを暖房して、ようやくSukura-3に近づいてきました。

冬は、びおソーラーのおかげで室内のベース温度が高いので、暖房を使ったとしても、省エネルギーになっていることがわかります。

大出さんも、びおソーラーの効果が、思いのほか大きいというご感想でした。

2024年6月12日~6月14日

つい最近のデータです。

aisuroomと、1階2階の温度差が埋められています。

びおソーラーは、とまっているのでaisuroomとの温度差がなくなるのは、当たり前ですね。

しかし、ここで気になるのが、ロフト温度。

1階2階の温度より2~3°高いというデータが。

屋根の断熱が若干弱いことを表しています。

幸い、ぼくたち家族は、ロフトは使っていないので苦にはなっていませんが、、、

ロフトまで、積極的に活用したい!となると改善すべきポイントです。

このデータをもとに、いりまさの温熱性能は、どこを基準にすべきなのか。

今後さらなる検討が必要です。

みなさま、お付き合いいただき、ありがとうございました!!

それにしても、僕がいくら気持ちいいって伝えても伝わらないけど、

実測データがあると、「気持ちいい」という言葉に力が加えられますね。

最後に、大切なのは、建築コストや施工性。

断熱性能をあげればあげるほど、コストがあがります。施工性がよくなければ、コストにはねかえる。

すべては、バランスなのです。

お客さまの大切な予算の中で、自然を最大限活用して、気持ちのいい環境をいかにつくれるか。

みんなで楽しく、追求していきます。

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