一年を通して極力自然室温で暮らしたいという施主さんの希望を叶える家。夏は日射を遮断し気持ち良い風を通し、冬は暖かな日射しが差し込むびおハウス。『自然室温で暮らせる家』がテーマです。
自然室温で暮らすためには、断熱気密性能を高め、出来るだけ外気から熱を取り込まず内部の熱を外に逃がさないことが大切です。木質断熱材が使われていて、熱容量が大きく通気性が良く、調湿性能が高いことが特徴。屋根には厚さ30cmの断熱材が敷きこまれていて、夏の暑さを家の中に入れない工夫がされています。また、夏の日差しが家の中に入らない日射遮蔽と、冬の日差しをたっぷり家の中に取り込む工夫もされています。風を通すということも設計の中にきちんと計画されています。
いい風が吹いていたら窓を開けよう。
窓を開けることなく閉じたまま生活をしていると、外の季節が分からなくなります。閉じた生活はより閉じた生活を促してしまいます。「いい風が吹いていたら窓を開ける」、それがびおハウスの基本。けれど、灼熱の都市生活では、「窓を開けたら周囲の熱が襲ってくる」のが現実。花粉が飛散するこの辺では窓を開けたくても考えてしまいます。また、うだるような夏の暑さや、ぴたりとも風が吹かない日はエアコンを否定するのはきついので、エアコンを使いましょう。
いい風が吹いている場所では、窓を放って風を招き入れましょう。もし、耐え難ければ、やわらかく、無理なくエアコンを運転する。その是非は、自分が決めればいいことです。
施主さんにQ&A
Q、2階にある洗面所の使い心地はいかがですか?
A、洗面所で脱いだ物の片付けが収納と近いのですぐにできたり、シーツや枕カバーなどの大物洗濯が苦にならないというメリットがあります。また、寝る前に歯磨きをするので横にあると移動が少なくて楽です。歯ブラシや化粧品を2階に置けるので、1階の洗面所をスッキリと保てます。2階の洗面所が少しくらい片付いていなくても、1階に居れば気になりません。
残念なことと言えば、バルコニーの軒が深いので季節によっては洗濯物が乾きにくいことです。
洗面所の広さについては、子供と脱衣室として使う際には少し狭さを感じます。洗面は小物も多いところなので、収納部分も含めてもう少し広かったらと思います。今は棚を付けようかなと考えているところです。
<水廻りを2階にするメリット>2階に水まわりがあることのメリットはまだまだあります。まず、2階で洗濯したものがそのままバルコニーで干せます。寝室と近くなりますので、起床してすぐシャワーを浴びる習慣のある方にもおすすめします。
全体的には、特に坪数ありきで計画する場合、その分1階のスペースが広くなります(家族共有スペースを広くとることができます)。リビングを充実させたい場合に良い方法ですが、お子様やゲスト用にトイレと洗面台を1階にも設ける必要が出てきます。コスト的には通常より少しかかってしまいますが、一長一短、家づくりに何を一番に考えるかということによっては検討の余地ありです。
<洗面所を考えてみよう>風呂場に付いた洗面脱衣・洗濯の機能を備えたこの場所は1坪が標準。最低限必要なスペースがあれば良しとされ、あまり重要視されない傾向があります。そして洗面所をゴチャつかせてしまう最大の要因は、洗濯グッズ(洗剤や洗濯カゴ、汚れた洗濯物など)。これらのものを目に触れないように収納でき、少しの洗濯物もそこでちょっと干せたら理想的。しかしそれには、一般的な1坪より広い1.5坪ほどのスペースが必要になります。計画時には居室を広くとろうとするために後回しになります。コンパクトな家ほど、機能する洗面室のような部分を広めにとることで、生活に余裕や潤いが出てくるともされています。家づくりにおいて、ストレスなく毎日の家事を行えることは大事なことです。
Q、リビング・ダイニングの使い心地はいかがですか?
A、ダイニングスペースは最初の計画より広げてもらったのですが、ダイニングテーブルを先に買ってしまったので、このくらいの広さはやはり正解でした。家族も、ダイニングで過ごす時間が一番長いです。今後、家具や物が増えても大丈夫です。
リビングはソファに座った時に庭の緑が見える感じが気に入っています。迷いましたがM窓で大開口にして良かったです。畳コーナーの段差もあって良かったと思うところです。普段は積み木遊びをここでやらせています(無垢の床はキズになるので)。子供が病気の時は日中ここへ寝かせますが、一段高くなっているので横でバタバタと家事をしていたとしても違和感なく使えます。階段などは暮らすうちに忘れてしまいますが、他所のお宅へ行った時に我が家の階段の緩やかさに気づきます。