陽当たりと眺めがいい2階リビングへ
親世帯の敷地内へ建てた、総2階(子世帯)のお住まいです。4人家族、一日中太陽が差し込む明るいLDK。
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2階リビングのメリット・デメリット
たいていのリビングは1階ですが、敷地の形やその周辺の状況によっては2階へという方法があります。2階のリビングは、陽当たりが良いことと近隣からの視線を気にしなくてよいということが主な利点です。1階で陽当たりが悪い場合でも2階へ上がればたいてい陽も当たりやすくなります。また、2階には構造上大きな空間が取りやすく、ロフトとつなげて天井を高くとり解放的な空間を造ることができます(1階には寝室等の個室が並ぶようになるため、壁が多くなり建物強度がアップします)。玄関から離れる2階のリビングはプライベート感が増し、落ち着ける空間にるでしょう。
デメリットとしては、玄関との距離が通常より離れるため、冷蔵庫までの距離が遠くなること。将来的に階段の昇降がネックになる年代になれば、エレベーターの導入が必要になるかもしれないこと。
これらメリット、デメリットを含め総合的に検討した上で、メリットが多い場合にご検討いただくと良いプランです。
設計より
必要最小限な豊かな暮らしができる小さな家が完成しました。延床面積は、30.8坪。外物置を除けば、28坪程度です。ご両親の敷地内に、息子さんご夫婦とお子様2人(女の子2人)の家です。
四角い総2階の家
「敷地西側にある倉庫をとり壊し、そこに建てたい」「周辺に駐車場がないので、車もなるべく多く置けるようにしたい」「敷地南東側の畑は残して使いたい」
こうしておのずと、建築できる範囲は限られていきました。気になるのは親世帯と子世帯の暮らしのバッティング。2世帯が、つかず離れずちょうどいい距離を保てること。そんな想いから、2階リビングをご提案しました。
ご両親の生活は、1F。息子さんたちの生活は2F。高さの違いで距離を保てば、それぞれ気兼ねない暮らしがしやすいだろうということです。建築可能範囲が限られていることから、経済的に有利な総2階の家をご提案。総2階の家は、コスト面での優遇はもちろん、温熱性能や耐震的にも有利に働きます。
1Fの南面には、物干しデッキが組み込まれています。屋根がついているので、少々の雨でも心配せずに干すことが可能。物干しデッキは洗面脱衣室からもつながっているため日々の洗濯がラクチンです。北側には外物置(5.4畳)を設けました。外部で使うもの・自転車・アウトドア用品etc、でも内部には置きたくないもので雨ざらしにしたくないもの用です。こちらもシンプルな箱の中に納めているので、+倉庫で建てるよりも経済的です。
2Fのリビングは、屋根形状を活かして、勾配天井の開放的な空間になっています。L字の片持ちバルコニーも併設しているので、自然もうまく取り入れられ開放的です(西面には母屋の庭があるので景色は最高です)。屋根勾配を利用してつくったロフトは、2M×10.5M(12.7畳)もあります。季節家電やどうしても捨てられない荷物はロフトへ収納すれば、小さな家のデメリットである収納不足も解消できます。
自然をうまく取り入れ、豊かな暮らしができるシンプルな四角い箱が家の基本。本質だと考えています
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