変化のある天井高や意外性のある空間を見つけると、「おぉーっ」とダイナミックな印象を受けることがあります。このように、印象(見栄え)がよくなることが理由で、吹抜けを取り入れたいという方も多いことでしょう。特に、天井が低いところから高いところへ出ると、開放されたような気持ちになりますね。みなさん、その感覚を好まれます。
ひと頃、天井が高い家はいい!みたいな宣伝がありましたが、入政建築では家じゅうの天井がどこも高ということよりも、高いところと低いところというふうに変化があるのが良いと考えます。例えば、入政建築が施工するキッチンの天井高は2100㎝です。不思議と見学会では、敢えてのこの低さに違和感を感じる方はほとんど居ません。LDKを天井高のの変化というひとくくりの空間で体感できるからでしょうか。実際には180㎝近い高身長の方にとっては、キッチンに立った際には圧迫感を感じてしまう高さかもしれません。天井高は臨機応変に数センチずつでも調整します。
吹抜けの良さを具体的に言うと、上部からも採光が取れ、上下階でコミュニケーションがとりやすく、家のどこに居てもなんとなく家族の気配を感じられること。このような効果から、プランの仕方次第で問題ありの家族関係が良い方向に向くこともなきにしもあらず。しかし逆に、話し声が丸聞こえになってしまったり、キッチンの匂いがLDKに充満したり、2階にいても1階の物音がうるさいと感じてしまうこともあります。
吹抜けは、長所短所を理解した上で、家族に合うかどうかで判断していただければと思います。仮に、要・不要の強い気持ちがある場合は、プランニング段階でお早めにお知らせください。
入政建築では吹抜けが多い?
入政建築の施工中に吹抜けありの家が目につくのは、建てている30坪前後の間取りに吹抜けが有効だと考えるからです。けして広くはないスケールゆえの窮屈さ、圧迫感を『高さ』という要素を造ることで緩和させることができるからです。つまり、人間の感覚的なところに訴え、広がりを感じさせることができます(設計手法とか言うのかな?)。吹抜けの分、床面積は減りますが、吹抜けから得られる利点の方が多いためにおすすめしています。吹抜けを作っても、必要な家の機能や動線は優先的に確保します。
例えば、寝室や子供室は必要最小限のスペースとしても、共有するリビングを広く計画すれば、ゲストに対して家の印象を良い方向に変えることができます。また、みんなが長い時間過ごすところが良い空間になれば、家族がリビングに集まりやすくなります。家づくりの満足感も更にアップするのではないでしょうか。
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吹抜けのマイナス理由としては、『冬寒い』ということが昔から言われていますが、今や、パッシブな設計手法や太陽熱を利用するびおソーラー(春、秋の中間期を長くしてくれます)導入によって快適に暮らすことができるようになりました。更に言うなら、サーキュレーターを買い足して、見えない空気の流れをちょっと気に掛けてみると、暮らし心地は驚くほど変わります。小さめな家だからこそ、これらの効果がより出やすいのです。
広報 すずき