Q. 「広い玄関土間と繋がるガレージのある家」の計画で、特に注力したところはどんなところですか?
A.(社長新野)タイトル通り、ガレージと玄関土間の動線と使い勝手です。現在、ご家族に高齢の方がいらっしゃることや、施主さんのお話から将来的にご結婚により家族が増えることが予想されました。天候に左右されず、車での外出が気軽にできることは、重要度が高くたいへん便利なことではないかと考えました。また、梅雨時期等雨が続くと誰でも憂鬱な気持ちになりやすいと思うのですが、それでも外出しなければならないことが多々あります。そんな時でも、スムーズに乗降できたら、まず気持ちが違いませんか?
Q. お客様からの希望はどんなことでしたか?
A. (社長新野)特には、洗面脱衣室を使い勝手から二つに分けること、お祖母さんの部屋を和室にすることです。それに、頻繁に泊まりに来る姪御さんたちの布団を収納するための収納場所も1階に欲しいとのことでした。
おおよそをお任せいただき、私の考えのもとに計画させていただきました。細部はお施主さんの意見ありきです。もとの家と同じくらいの広さの建替えです。
Q. 家の設計にあたって、社長の「ここはこう造るべき!」というような考えがありますか?
A.(社長新野)一つではないのですが、この家で言えば玄関の軒の長さを長めにすることです。見かけだけの90センチくらいの家を見かけますが、意味をなしていないなぁと思います。90センチではまず風雨をしのげず、玄関扉が濡れてしまいます。濡れると腐食につながります。私たちは経年劣化のスピードを緩やかに、長持ちする家が良いと思っています。例えば、東玄関は雨が当たりやすいため、軒は深めにして遮る工夫をすることが必要だと思いますし、西玄関は西陽が強いため、やはり深めにした方が西日除けになり、玄関に侵入する紫外線を防ぐことができます。また敷地条件によっては、植栽や塀を施して遮ることが必要と考えることもあります。
しかし、計画や予算によってかなわない時もあります。全体の計画の中でベストなチョイスができればなぁと考えています。
完成の先にはいつもお客様の暮らしがあります。入居後に暮らしにくさを感じることがなるべく無いように、経験から予測しています。しかしそれでも、お客様はひとりひとり違いますから・・・正直家づくりの難しいところです。
お客様は出来上がってからでないと、なかなか不具合が分からないことが多いものなんです・・・私も完璧ではないです(笑)