人×ソト×時間→豊かな暮らしの実現。
私たちは、人、ソト、時間の3要素が「豊かな暮らし」を作っていくのではないかと考えています。
同時に、この3要素を育てていくことが、入政建築が目指すものです。
人→利己から利他へ おおらかに生きよう。
住む人は、「おおらか」であるべき。どこに住むにしても、隣人は必ずいます。一軒家を持っていても、広く捉えれば、隣人と一緒に暮らしているのです。自分だけのことではなく、隣人との関係の中で住まいを考えるべきだと考えています。
自分の家でもあり、相手の家でもあるという、利己→利他の心が必要だと感じます。その街や、その部屋で自分の家も、一つの風景になっています。
外観にこだわること、お隣の環境を考えること、お互い様の気持ちを持てるのか。利他の心を育むことで、暮らしかたが豊かになります。
ソト→自然、外部環境
住む環境もソトをうまく取り入れませんか?大きな窓をつけるだけで、環境が豊かになります。暑い寒いを感じるのも豊かなことだと思っています。自然に逆らわないで、外部環境を受け入れましょう。かといって、テントでいいのかと言われれば違いますね。外部環境から、身を守るのが、家の1番の「役割」だと考えています。耐震性能や、温熱性能、防水性能は、外部環境から身を守るために必要な性能です。その安心した中で、ソトと上手に付き合うことが豊かな暮らしには必要ではないでしょうか?それと同時にソトを楽しむプランニングも重要になります。ソトとつながる室内空間を目指して、実現していきましょう。
時間→今までの時間、庭
家は、時間と切り離すことはできません。リフォーム、リノベーションでは、時間は容易に感じられます。その建物を丁寧に愛着を持って育てていくと、時間は、何者にも変え難い良さに変化していきます。自然素材の経年変化の良さは、この感覚に近いですね。「ソト」にも通じるところですが、実は庭も時間のくくりの中に入るのではないかと感じています。庭は、時間を感じさせてくれるものです。四季の変化を感じさせてくれたり、成長して背丈が伸びたり、枯れたり。住んでる場所の記憶とともに庭も存在しています。家の廻り全てをコンクリートやアスファルトで固めてしまうのは、時間を感じにくい。草の処理や、庭の整理も暮らしの一部にしましょう。大切な時間を大切にする生き方が実践できると思います。
この3要素が掛け合わさると、「豊かな暮らし」が実現していくと確信しています。
人×ソト×時間→豊かな暮らしの実現。
僕自身も実践していきたいです。
設計/新野恵一