寝室スタイルが布団敷きの場合は、「毎日の布団の上げ下げをして押入れへ収納する」という形式になります。一般的な押入れは、1間(1m82センチ)×3尺(91センチ)という大きさに造られ、これに合わせて昔からあるサイズの襖をつけてしまうと、布団を少し折り曲げないと出し入れができません。当たり前だと思っていれば、なんの苦にもならないかもしれませんが、開口幅が少し広くなって楽になる方法があるとしたらいかがでしょう?
押入れの開放幅は1.2m以上、中断の高さは70センチくらいにすると布団の出し入れが楽になります!
入政建築の押入れは、開口幅を広く開けることができる引き戸にしています。大きな押入れには、大きな戸を。あるいは、戸を数枚連ねて寄せ、必要なところの開放幅が広くとれるように計画します。吊り戸にすれば、大きな建具でも軽く動かすことができますし、開口幅が広ければ一度に中がよく見えます。
ロールスクリーンの押入れ
また、家族だけが出入りする寝室と割り切れば、襖や建具を無しでという潔い選択もあります。布団の他にも様々な収納として活用したいのなら、全開できるロールスクリーンもよさそうです。収納するモノに合わせて、使い勝手を考えることの方が大切です。建具よりも安価にできて使いやすいなら言うことなしですね。
押入れサイズのクローゼット
このような押入れの奥行きで中段が無く、ポール付きの収納をよく造ります。閉めてあれば押入れに見えます。こちらは建具4枚で、片方に寄せて広く開けることができます。最大開口幅は2m。押入れサイズなので奥行きがたっぷりあり布団も収納できます。
部屋入口の建具(引き戸)と収納の2m幅建具2枚が重なり合う押入れサイズのクローゼットです。寝室として使う予定なので、布団も収納できるようにしました。上部空間はポール付きでクローゼットのように使えます。ポール上の棚は、季節布団や衣装ケースを置くのによさそうです。建具の高さがあるため、上部まで使いやすくなっています。
使いやすくする決め手は、収納するものに合わせたサイズ(奥行や開口幅)です。開口幅は広い方が中がよく見えて整理整頓しやすくなります。
収納といえば、ウォークインクローゼットが人気ですが、中の通路にスペースをけっこうとられてしまい、それなりのスペースが要ります。納戸やロフト収納が確保できていれば、寝室には押入れサイズのクローゼットで十分かもしれません。
広報 すずき