80代夫婦の寝室を移すためのリフォームです。南の二間続きの和室のひとつをフローリングの寝室に充てます。和室の南側の広縁、玄関、廊下の床改修も合わせて行いました。
リフォーム内容:和室→洋間(天井・床・壁・収納・ベッドヘッドボード)、広縁・廊下床張り増し(無垢唐松)、電動シャッター取付け
広縁の半分を寝室空間としてスペースに組み込みます。広縁をちょうど半分くらいで仕切る(カーテン)
予定だそう。
<リフォームポイント>
ベッドヘッドボードを造れば、ベッド配置の自由度が上がります
お客様から、「南を頭にしてベッドを置きたい」というご要望ありましたので、ベッドのヘッドボードを提案させていただきました。頭側が壁でない場合には、ベッドヘッドボードを造るとしっくり落ち着きます。ベッドの上で寄りかかって座る際、腰や首の負担も減らすことができます。今回のベッドヘッドボードはシンプルですが、棚付きにするとベッド周りの小物整頓ができます。就寝前に読書をする、スマホをするといった習慣のある方には電源があると更に便利でしょう。
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寝室出入り動線の変更
もともとこちらの和室出入口は物で塞がれている状態で、出入りは隣の客間からしているとのことでした。そのため、本来の出入口に半間押入れ収納(棚付き)を造作し、天井まで収納量を増やしました。また、押入れだった方は、タンス設置スペースとポールを付けたクローゼットとの半分ずつに造り変えました。壁一面が収納になりました。
和室とリフォームした洋間の間、襖や鴨居は?
新しい洋間寝室側は、襖を無地に貼替えて鴨居を撤去しました。和室側の見え方は以前と変わりません。
広縁・廊下の床も無垢カラマツで「増し張り」
既存の床上に更に新しい床を重ねて張ることを「増し張り(重ね張り)」と言います。イメージ的には、張り替えの方が良く聞こえるかもしれませんが、実際のリフォーム現場では元の床に重ねて張る「増し張り」の方が圧倒的に多いです。
また、増し張りではなく『床を張り替える』ケースとは、既存の床レベルに大きな違いがある場合や、床を支えている下の木材が劣化している場合です。もちろん、床を支えている木材が腐食やシロアリ被害を受けている場合についても、同じく床組みから新しくして床を張ることになります。
張り増しは、既存の床を撤去しなくても良い分、工期も短く低コスト。15mmほど高くなるため、廊下の場合は既存敷居との段差解消にもつながることが多いです。
床を張り増しすることによって、居室出入口の段差がほぼ解消されていることが分かります。
電動シャッター取付け
寝室前の掃き出し窓と東側の出窓部分を、「シャッター一体型のサッシ」に交換しました。異常気象が心配な昨今、台風や竜巻等の自然災害からガラス窓を守ってくれます。寝室に雨戸やシャッターが付いていると、夜間安心して眠ることができます。日常の防犯対策にも◎