介護が必要になった場合までを想定して、体に負担のかからない暮らしやすい住まいにしておきたいというご希望。主なリフォームは、二間続きの和室をリビングと寝室用にするためのフローリングへの変更。また、寝室と隣接するトイレや洗面脱衣室などの水廻りの断熱改修です。廊下も無垢床にリフォームしたため、移動の際に不安だった小さな段差が解消できました。
リフォーム内容≫和室・廊下を唐松無垢フローリングに、押入れ撤去、部分断熱改修、水廻り改修
畳を無垢床フローリングへ
寝室を断熱改修、和室からベットが使用できる洋間へ
押入れを撤去したため、ベットを2台入れても余裕のある広さになりました。掃き出し窓は2重サッシの腰窓に変更(大きな窓を小さくして断熱アップ)し、構造的に抜けない柱は残します。残った柱は、移動の際の支えとして活用できるでしょう。
寝室の断熱改修を行ったため、隙間になる欄間の透かし彫り部分は塞ぐことになりました。裏側の部屋からは欄間の彫刻を確認することができます。
寝室に水廻りが隣接する間取りをより快適に
北側の寝室と水廻りは断熱改修を行いました(床、壁、天井に断熱材を入れています)。高齢になると自然とトイレの使用回数が増えてきます。この先もできるだけ自身の足で行けるよう、転倒のリスクを軽減するために手摺りを各所設けておきます。トイレを複数の出入口としたことで、寝室から直接トイレ、脱衣所、お風呂まで行くことができるようになりました。移動距離が少なくなり、冬場の寒い廊下を通らなくても寝室から浴室まで行くことができます。温度差を軽減できヒートショック防止につながります。また、廊下を利用して水廻りを回遊することもできるため、将来的に介護が必要になった場合に、介護する側も便利でしょう。高齢者リフォームならではの工夫です。
掃き出し窓を2重にして断熱性能を高める
広縁の既存窓サッシの内側に枠を取付けて、内窓を建てこむだけの簡単な工事を行いました。インプラスは、「断熱効果」「結露軽減」「遮音効果」「UVカット」「侵入抑止効果」「経済性」の6つのメリットがあります。内側に敷居が増えました。
廊下を無垢床にして段差解消
既存床材の上に新しい無垢床を貼ることを増し貼り(重ね張り)と言います。床リフォームのほとんがこの方法です(既存の下地材にシロアリ等の損傷が無いことが前提)。古いフローリングを剥がして貼替える方法よりも、工事期間を短くすることができゴミも出ません。貼替えよりも低ストで、しかも貼った分だけ床面が上がることで、ちょうどよい具合に既存敷居との段差解消ができます。