ご自宅のLDK（ダイニング）でお仕事を始めるにあたり、丸見えになってしまうキッチンから日常感をなくしたいというご依頼。対面式キッチンの背面収納を隠すために壁一面収納を造作しました。

工事内容>キッチン背面収納一式、キッチン横の目隠し仕切り設置

対面式キッチンの後方には、食品庫、食器棚、冷蔵庫が並んでいます。以前はキッチンカウンター前のダイニングから背面収納がしっかりと見える状態でした。

リフォームでは、壁一面収納にして壁のようにスッキリとさせます。既存の食器棚は中に入れてそのまま使用できるようにし、天井付近には高い収納スペースが増えます。垂れ壁なしで引き戸デザインをシンプルにします。一見すると壁のような感じにします。

調理中は開け放して使いやすく、閉めてしえば一切見えない

ダイニング側から見て生活感のないキッチンになりました。既存対面式キッチンの立ち上がりがあるため、なおさらキッチンの様子は分からなくなりました。今までのオープン収納では、モノと余白のバランスや家電製品のデザイン・色にこだわることが必要だったと思いますが、今後は家電の買替えも収納も使い勝手重視で選ぶことも可能になります。

大きな軽い吊り戸で、床はレールがなくすっきりしています。上の棚は手前に開く扉です

キッチンを格子でやんわり仕切る

LDKの出入口がキッチン側面にあるため、シンクの中まで丸見えになっていました。新たに格子の間仕切りを取付け、やんわりと目隠しをしました（完全にふさいでしまうと圧迫感が出てしまいます。視線の抜けを塞がないこと）。こちらは既製品の間仕切りに高さ調整の造作をして取付けることができました。既製品をうまく活用できれば、まるまる造作よりもリーズナブルにできます。

お客様のお好みで建具を黒く塗装しました。造作建具は好みの色に塗装ができます。

キッチンやリビングの壁一面の大きな収納は誰もが憧れますが、一般的には新築時に計画しないとなかなか叶わないもの。壁一面収納は大容量のため食品庫の用途も兼ねることができて便利です。また、冷蔵庫に指定席を造ってあげることでキッチンはよりきちんとした印象になります。

新築時には考えが及ばなかったこと、気づかなかったこと、それらに暮らし始めて気づくことがあります。また、今回のように暮らしの事情が変わることもあります。リフォームでは、既存の暮らしが前提になるため、間違いのない細かな改善が期待できます。