小さな家は家全体をフルに使います。ぐるりと廻れる間取りは、面白くて効率が良い!
南北に細長い土地にL+D+Kが南に面しているプラン。家の中の北側の寒さを緩和するために「びおソーラー」を搭載しています。
和室を座のリビング(和室)として使う暮らし方
小さな家のリビングの一角にコーナー的に畳を取り入れることはそう難しいことではありません。しかし、建具付きの独立した和室がほしいとなると話は別です。小さな家では設計者の頭を悩ませます。なぜなら、全体の広さに占める割合を考えると、他の領域が圧迫されてしまうから。1階には、キッチンや洗面、風呂場、リビング等とふつう2階では都合の悪いものがいろいろあるのです。
しかし、この和室を居間として普段使いし、客間として使いたい時には仕切れるようにしておけば、他スペースを圧迫することなく叶えることができます。完全な客間にして使用頻度の低い部屋にしてしまうより、普段は開け放っておいてリビングとして広く使うことができる和室、いかがでしょうか?老後は主寝室としても使うことができそうです。
設計より
南北に長い≒64坪の敷地(南面道路)にAさんご夫婦とお子さん(男の子+女の子)の家を計画しました。南面道路なので、日当たりは抜群です。ただ、通りから暮らし丸見えは避けたいところ。なるべく、建物を北側に寄せて、駐車スペースを確保し、木塀をたてて・・・。1Fのキッチンダイニング・和リビングは外を感じて生活ができる贅沢な空間です。2Fは、室内洗濯物干しスペース・書斎・お子さんスペースがワンルームの中に絶妙に仕切られています。特に書斎のブルーグレーのアールの壁面は必見です!南北に長い建物なので、冬は北側が冷えてしまいます。この南北の温度差を緩和するために“びおソーラー”を搭載しています。北側にある、洗面室・脱衣室が少しでも暖かくなりますように。“びおソーラー”の集熱効率のため、集熱パネルがのっかる部分だけ屋根をピュッとあげています。これにより、ロフトの天井も確保できますし、体積も最小限に抑えられるので、熱的効率も高まります。特徴ある屋根の形はちゃんと意味があるのです! 駐車スペースの西側には、自転車置き場を兼ねた外物置があります。庭いじりもこれで楽チン!これもいりまさ施工です。家全体の雰囲気も調和されていい感じにまとまりました。