宮坂歯科医院さんは、2016年に、院長のお父様からのご紹介で設計・施工を任せていただいたきました。街中(浜松市中区伝馬町)の歯医者さんです。
こちらへは、僕自身も治療・定期健診でお世話になっています。歯医者さんのイメージって、白くてきれいなイメージがありますよね?宮坂歯科さんは、木のぬくもりあふれる落ち着いた雰囲気の医院になっています。白くて緊張させるような感じではなく、「落ち着いた清潔感」が漂っています。宮坂院長自身も優しくて相談しやすいお人柄です。
診療室の天井は、カラマツの無垢材を用いています。「患者さんが一番見る部分(天井)は、木にしたい」という、院長の強い希望あってのことでしたが、大正解でしたね。心落ち着く診察室になっています。カウンセリングルーム、待合室の床もカラマツなので、住宅のような雰囲気です。
新築から6年経ち、自然素材の床や天井、柱、建具、棚、手摺り等が味わい深い色に変化してきています。宮坂歯科医院さんは、街中でアクセスもよく、駐車場も完備されています。歯医者さんを迷われている方は、ぜひ検討してみてはいかがでしょう?
待合室のソファーも造作。動かない分、隙間が無くて掃除しやすそうです。
デスクは大工の造作。椅子は名作のYチェア。照明も入政建築ではおなじみのもの。
エアコンのような機器はなるべく隠したいです。
『f分の1ゆらぎ』ってご存知ですか?
住宅の床材に無垢を使用することで、無垢材がもつ1/f(f分の1)ゆらぎによるリラックス効果を受けることができます。波の音や、ろうそくや焚火の揺らめく炎、雨音等に感じる「癒し」には「1/fゆらぎ」というメカニズムが関係しているそうですす。これらは、いずれも一定のようでいて、実は予測できない不規則なゆらぎがあります。木目も、不規則さと規則正しさが調和しているため、温かく柔らかい印象を受けるのだそうです。木目のある空間が落ち着くのはそのせいで、皆さんが天然木を多用したカフェを心地よいと感じるのもそのせいかと思います。大きな病院や銀行のロビー等に部分的に取り入れられているのをよく見かけます。いずれも「木」が本物であることが不可欠だと思います。
設計 新野